3/20/2017

夢を持て

夢は持った方がいい、と思う。
お父さんが持っていた夢とそれがどうなったかを書こう。

中学生の頃「コンバット」というアメリカの戦争ドラマをテレビでやっていた。
その中に通信兵というのが頻繁に出てくるのだけれど、いつも大きな通信機
を背負っているので、時々その通信機が敵の銃弾に撃たれて壊れてしまう。
そうすると小隊長が「通信兵、いつまでに直るんだ?!」と聞くと通信兵は
「3時間で直します!」とか言う。小隊長は「わかった、できるだけ早くやってくれ」
と言う。
通信兵は時間通りに通信機を直す。
そういう通信兵が恰好いいと思った。
いつかああいう技術者になりたいと思った。
それから20年くらい経ったある日、私が勤めていた会社に得意先の人と大きな電機会社
の人が5人やってきた。なんでも回路トラブルで3ヵ月進展していないので私にアドバイス
が欲しいとか。
得意先の人に私がビデオ回路を設計してるということを聞いてきたらしい。
それでその会社の技術者の人が私に回路図と回路基板を見せた。
回路基板に電源をつないで、「この信号が不安定なんです」と言った。
私は回路図と信号を見て5分で原因が分かった。それは知らなければ絶対にわからない
ことが原因だった。
私は半田ゴテをあるICに近づけた。
すると思った通り信号が乱れ始めた。
実はそのIC(普通に広く使われている有名なIC)は温度に対して敏感だった。
ただそれだけの理由だった。
その会社の人はそれを見てみな驚いていた。
三ヵ月技術者が悩んでいたことだったから。
その時、私は通信兵になれたと思った。

言っておかなければいけないが、私は学校では化学科だった。
電気のことはほとんど知らなかった。
ところがたまたま研究室にいた助教授の先生が電子回路に詳しく、
私はその先生から電子回路のことを教わった。
化学のことはほとんど覚えていないが、電子回路については詳しく
学ぶことができた。
それはほんとに奇跡的な偶然から生まれたことだった。
その先生(神崎愷先生)がいなかったら私の人生はつまらないものになったと思う。

高校生の頃、Doc Watsonというアメリカのフォークシンガーを知った。
ギターがすごくうまかった。
Docはノースカロライナに生まれた人だった。
その人のレコードを何枚も買って聞きまくった。
そして、いつかノースカロライナに行ってDocに会おう、と思った。
それから30年くらいして友人と一緒にアンリカに旅行にいくことにした。
その経緯は他のページに書いたけれど、
とにかく奇跡としか言いようのない偶然でDocに会うことができた。
今でもあれは夢の中のシーンだったのでは?と時々思う。

大学の1年の時、同じ学部の友人と北海道に旅行に行った。
1000ccの車で東京から4号線をひたすら走って青森から函館に渡った。
その時の経緯もどこかのページに書いたけれど、
北海道はまるで日本じゃなかった。
いつか北海道に住みたいと思った。
それから5年後、最初に入った会社の工場がたまたま札幌にあり、
私は札幌に住むことになった。
それも奇跡的偶然だった。
北海道にいたのはわずか6年間だったけれど、
北海道は私の人生の大きな部分を占めている。

まだ若い頃、ある日夢を見た。
草が生い茂った斜面を私は駆け下りていた。
緑色の背の高い草が足元でさらさらと走り去って行く。
「飛べ!」と思った瞬間斜面はずっと下に見えた。
飛んでいた。耳元を過ぎる風が気持ち良かった。
目を覚ましてもその感触は忘れなかった。
いつかあんなふうに空を飛びたいと思った。
それから十数年、私は山に居た。
ハングをかついで斜面に立っていた。
前から弱い風が吹いていた。
私は走り出した。
足元を緑色の草が走り過ぎて行く。
次の瞬間私はそらを飛んでいた。
初めてハングで飛んだ時、あの夢を思い出した。
まったくそのままだった。

まだいくつも夢はあった。
それのほとんどが実現している。
今になって「夢は実現する」ということを実感している。
まだ遅くはない。
みんな夢を持て。

3/03/2017

昔っていつだろう?
1990年頃の歌って自分的には最近の歌なのだけど、
たぶんもう昔の話なんだろう。
昔と言うと、頭では1950年とか1960年頃なのだけれど、
それはもう「大昔」なのだろう。
今が2017年。
それもじきに昔になるのだろう。

むかしむかし、おじいさんとおばあさんが…
っていう昔はどのくらい昔だったのだろう?
子どもの頃はすごく昔、たぶん100年200年前のような気がしていた。
でもあれもたぶん50年くらい前のことを話していたのかもしれない。

要するに我々が社会で活躍していた時代はもう大昔なわけで、
昭和もかなり遠くなりにけり、なわけだ。
もうすぐ平成天皇が退位して年号も新しくなるらしい。
そうすると昭和はもう2年号前の話だ。
平成はとても短かった。

うまくすれば「平成」に年号が変わった時と
新しい年号が生まれた時を両方見れるかもしれない。

そうなると平成ももう昔だ。